2016年8月19日金曜日

アプリでStudy!(「MENU119」と「iTriage」)

8月23日火曜日より第49回テーマ展示「救急」が始まります。
いつものように,展示予定のアプリを一足早くご紹介しますね。

今回ご紹介するのは「MENU119」です。
(iPhone,iPad,Androidに対応した無料アプリです。価格は記事掲載当時のものですので,購入時に必ず各自でご確認ください)

MENU119」は,東京慈恵会医科大学とNTTドコモの共同研究により発案された,救命・医療補助アプリです。
どのように使えるのか,まずは開いてみましょう。

電子音で胸骨圧迫をナビゲート
英語にも対応しています




こちらは,誰かが倒れている場面に遭遇した時,救急車が到着するまでの間の状況判断や一次救命処置(BLS)の実施をサポートしてくれる「一次救命処置ガイド」です。
回復体位での気道確保や,胸骨圧迫の強さと速度など,蔵本地区の学生さんならよく承知しているようなことでも,一般の方が実際にやるとなると,とても勇気のいることです。アプリが分かりやすくガイドしてくれると大変助かりますよね。

その他,小さな子どもの急な病気や怪我で救急受診を迷った時に,判断の目安を得られる「小児救急ガイド」や,自分自身の既往歴・内服薬・かかりつけ医を登録できる「マイカルテ」などのコンテンツもあり,いざという時に役立ってくれそうなアプリです。ぜひお試しくださいね。

次にご紹介するのは「iTriage」です。
(iPhone,iPad,Androidに対応した無料アプリです。価格は記事掲載当時のものですので,購入時に必ず各自でご確認ください)

iTriage」は,患者のニーズに合った質の高い救急医療の提供を目指し,米国のERの医師によって作成されたアプリです。
急な病気や怪我の際,メニューから症状を選択すると,GPSの位置情報をもとに,最適な医療機関を提案してくれるという大変便利な機能を備えており,全米では1,200万件以上ダウンロードされています。
米国で開発されたアプリですが,カナダやメキシコなど,アメリカ国外で利用できる地域も一部あるようです。さすがに日本まではカバーされていませんが…。
とは言え,とてもよく作りこまれていて,信頼できるアプリという印象を受けます。せっかくなのでちょっと試してみましょう。
   
「symptoms」で「headache」を選択
症状によっては年齢・性別で絞り込み可
症状はアバターからも選択OKです

例えばメニューから「symptoms」で「headache」を選ぶと,考えられる原因の一覧が表示されます。リストには偏頭痛や緊張性頭痛だけでなく,副鼻腔炎,高血圧,脱水,咽頭炎など,中には医療従事者でなければちょっと思いつかないようなキーワードも並びます。
これかと思う原因をタッチすれば,ハーバード・メディカル・スクールによる詳しい解説と症状が説明されていますので,当てはまる症状かどうかさらに検討できます。
ここから先,原因に見合った最寄りの病院を紹介してもらって連絡を取り,受診,というのが本来の使い方なのですが,日本在住の私たちが活用できるのは原因を検討するところまでです。
(実際この後,Aurora Sinai Medical Centerなどを紹介してくれました。位置情報がウィスコンシン州ミルウォーキーになっていました)
それでも,クリティカルな原因には注意マークが出るので,すぐに対処すべきと分かるなど,救急受診の判断材料になります。

これ以外にも,自分の健康状態を記録できる「My iTriage」(ログインすれば利用可)や「News」など,機能がいろいろありますので,気軽にタッチしてみてくださいね。

第49回テーマ展示「救急」は,蔵本分館1階ホールで来週火曜日よりスタートです。
皆さんのご利用お待ちしています!
sm